はじめに
「親が亡くなったとき、誰が財産を相続するのか?」
この疑問は、相続手続きの第一歩です。相続人の範囲や順位を誤解すると、遺産分割協議が無効になることも。今回は、法定相続人の基本と順位を図解でわかりやすく解説します。
1.相続人とは?民法で定められた“権利を持つ人”
民法では、相続人は以下のように定められています
順位 | 相続人の種類 | 相続の条件 |
第1順位 | 子(養子含む) | 常に相続人になる |
第2順位 | 父母・祖父母 | 子がいない場合のみ |
第3順位 | 兄弟姉妹 | 子も父母もいない場合のみ |
配偶者 | 常に相続人(順位なし) | 他の相続人と共同相続 |
2.よくある誤解:「兄弟姉妹はいつでも相続人になる」?
事例:
Aさんが亡くなり、配偶者と兄がいる場合。
→兄は相続人になりません。配偶者と子がいれば、兄弟姉妹は相続権を持ちません。
3.実務の流れ:相続人確定のための戸籍収集
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集
- 相続人全員の戸籍も必要
- 収集には1〜2週間、自治体によっては郵送対応も可能
4. 注意点:認知された子や養子も相続人になる
- 認知された非嫡出子も法定相続人
- 養子は実子と同じ扱い
- 相続人が海外在住の場合、追加書類が必要になることも
5. 図解:法定相続人の順位

まとめ
- 相続人の順位は民法で明確に定められている
- 兄弟姉妹が相続人になるのは限定的なケース
- 戸籍収集は相続手続きの第一歩
次回予告
相続のお手続きに関してはこちらをご覧ください。
相続の基礎に関しては、政府広報オンラインも参考になります。
次回は「法定相続分とは?配偶者と子の割合はどう決まる?」を解説します。遺産分割の基礎を押さえて、トラブルを防ぎましょう。
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