はじめに
前回は「契約とは何か?」について、日常生活の例を挙げながらご紹介しました。
今回のテーマは「契約の成立要件」。つまり、どのような条件を満たせば契約は有効に成立するのかについて解説します。
契約が成立するために必要な2つの柱
- 当事者の合意(意思表示の一致)
- 例:「この商品を1万円で売ります」「はい、買います」
- 売主と買主の意思が一致すれば契約は成立します。
- 契約の内容が特定されていること
- 例:「商品が何か」「金額はいくらか」「引渡し方法」などがはっきりしていること
この2つがそろうと、契約は「成立」します。
では、いつ契約は「無効」になるのか?
契約が無効になる場合もあります。典型例は以下のとおりです。
- 未成年者が親の同意なく契約を結んだ場合
→ 原則として取り消すことができます。(民法第5条2項) - 詐欺や脅迫によって結ばれた契約
→ 本人が取り消すことが可能です。(民法第96条) - 公序良俗に反する契約
→ たとえば「違法なサービス提供を約束する契約」は最初から無効です。(民法第90条)
実務でよくあるケース
ケース1:口約束での契約
「言った」「言わない」でトラブルになる典型例。
→ 契約書に残しておけば防げます。
ケース2:未成年者のスマホ契約
高校生が親の同意なくスマホを契約。後日、親が「同意していない」と主張。
→ 法律上、契約は取り消せます。
ケース3:不当に不利な契約
「絶対に解約できません」「一方的に料金を変更できます」などの条項は、消費者契約法によって無効になることがあります。
行政書士としてのアドバイス
**契約書を作る目的は「合意の証拠」**を残すことです。
有効な契約にするためには、
- 当事者の情報(名前・住所など)
- 契約の内容(対象、金額、期間)
を必ず書面化しましょう。
まとめ
・契約は「当事者の合意」と「内容の特定」で成立する
・未成年や詐欺・脅迫、公序良俗に反する契約は無効・取消しの対象
・書面化することで契約の有効性と証拠性が高まる
次回予告
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次回は 「口約束でも契約になる?——契約と証拠の違い」 をテーマに、
「口約束はどこまで有効?」「どんな証拠があれば安心?」について解説します。
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