「将来、認知症になったらどうしよう…」
「財産管理を家族に任せたいけど、どの制度を使えばいいの?」
「任意後見と家族信託って何が違うの?」
こんな不安や疑問を持つ方は多いです。
実はこの2つ、目的は似ているのに 仕組みも使い勝手もまったく違う制度 なんです。
この記事では、任意後見制度と家族信託の違いをわかりやすく解説します。
どちらを選ぶべきか迷っている方の判断材料にもなります。
目次
1. 任意後見制度とは?(将来のための「保険」のような制度)
任意後見制度は、
「将来、判断能力が低下したときのために、あらかじめ代理人を決めておく制度」
です。
● こんな人に向いています
- 認知症になる前に備えたい
- 将来の財産管理を信頼できる人に任せたい
- 法律に基づいた“堅い制度”を使いたい
● 任意後見制度のポイント
- 契約は元気なうちに結ぶ
- 実際に代理が始まるのは「判断能力が低下してから」
- 家庭裁判所が後見監督人をつける
- 使い方に厳格なルールがある
つまり、任意後見は
“将来のための制度”
であり、今すぐ財産を動かすことはできません。
より詳しくお知りになりたい方は厚生労働省のサイトをご覧ください。
2. 家族信託とは?(元気なうちから財産を動かせる柔軟な制度)
家族信託は、
「財産の管理・運用・処分を家族に託す契約」
です。
任意後見と違い、
契約した瞬間から財産管理をスタートできる
のが最大の特徴。
● こんな人に向いています
- 今から財産管理を任せたい
- 認知症対策を早めにしておきたい
- 不動産の売却や運用をスムーズにしたい
- 柔軟な財産管理をしたい
● 家族信託のポイント
- 契約した瞬間から効力が発生
- 家族が財産を管理・運用できる
- 裁判所の関与がない
- 財産の使い方を柔軟に決められる
つまり家族信託は
“今から使える制度”
であり、自由度が高いのが魅力です。
3. 任意後見と家族信託の違いを一言でいうと?
ズバリこうです。
● 任意後見
→ 将来の判断能力低下に備える制度(発動は後)
● 家族信託
→ 元気なうちから財産管理を任せられる制度(発動は今)
目的は似ていても、
使えるタイミングがまったく違う
のが最大のポイントです。
4. 任意後見制度のメリット・デメリット
メリット
- 法律に基づく制度で安心感がある
- 家庭裁判所が監督するため不正が起きにくい
- 認知症対策として有効
デメリット
- 判断能力が低下しないと使えない
- 財産の使い方に制限が多い
- 手続きがやや複雑
- 監督人の費用がかかる
5. 家族信託のメリット・デメリット
メリット
- 元気なうちから財産管理を任せられる
- 不動産の売却・運用がスムーズ
- 裁判所の関与がなく柔軟
- 認知症対策として非常に強力
デメリット
- 契約内容を自分で決める必要がある
- 専門家のサポートがないと難しい
- 受託者(財産を預かる人)の責任が重い
6. どっちを選べばいい?(目的別のおすすめ)
● 今から財産管理を任せたい
→ 家族信託
● 将来の認知症に備えたい
→ 任意後見制度
● 不動産の売却や運用をスムーズにしたい
→ 家族信託
● 法律に基づく“堅い制度”を使いたい
→ 任意後見制度
● どちらも必要なケースもある
実は、
「家族信託+任意後見」
の組み合わせが最強です。
- 今から家族信託で財産管理
- 将来の判断能力低下に備えて任意後見
このセットは専門家の間でも最も推奨されています。
7. 事例で理解する「使い分け」
事例①:不動産を持つ高齢者
父が高齢で、将来の認知症が心配。
→ 家族信託で不動産管理を息子に任せる
→ 任意後見で将来の生活費管理もカバー
→ 家族の負担が大幅に軽減
事例②:預金管理だけ任せたいケース
母が軽度の認知症で、預金管理が不安。
→ 任意後見制度で娘が代理
→ 裁判所の監督があるため安心
まとめ:迷ったら「何をいつ任せたいか」で決める
- 将来の認知症に備えたい → 任意後見制度
- 両方必要なケースも多い
- 組み合わせると最強の認知症対策になる
どちらも「家族の負担を減らすための制度」です。
大切なのは、
“自分と家族に合った制度を選ぶこと”
です。
弊所の相続のお手続きに関してはこちらをご覧ください。
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